昨日観た盆栽の展示( http://designcommittee.jp/2011/12/6801953.html )について考えている。
あそこで展開されていた作品を大きく分けると(もちろん、全く知識の無い自分が勝手に分類しているという前提だが)以下の3つに分類できる。
1.現実にはほぼお目にかかることは出来ない、(美しさという観点で)理想の植物の形態を、人間の管理下で具現化させたもの(idealization)。
2.実際の美しい林や森をスケールダウンさせ、盆に定着させたもの(sampling)。
3.敢えて過酷な環境を設定し、植物の可能性を引き出し、そこに美しさを見出したたもの(cultivation)。
ある意味この3分類は創造の典型でもある。
1はつまり、自らの中にある理想化されたイメージの世界を形創ることであるし、
2はリファレンス、つまり先人のアイデアをブラッシュアップする形で作ることに近い(だからこそ、最もディテールのクオリティが必要なのはこれ)。
そして3つ目は、新しい組み合わせによる突然変異や意外性を求めるやり方だ(これをやるには、予めきちんとした評価軸を立てる必要がある)。
同じジャンルの表現であっても、こうした創造のアプローチの違いによって、作品に大きく違いが現れてくるのは、実に興味深い。
盆栽以外でも、このような視点で整理してみると、色々新しいものが生み出せる(露見される) のではないだろうか。