2011/09/06

抗いがたい先入観

今日は会議で新商品のカラーを検討していた。
競合品の色とは似ていないこと、市場における新しさがあること、対象年齢(3歳以上は性差で好みの色がハッキリ分かれる)、トレンドなど様々な要素を加味した上で決定される。
この検討をする度にいつも思うのだが、色によって生み出されるイメージや先入観は抗いがたいほど強力だ。


写真は、以前とある駅で撮影したものだ。通常はグレーだったり目立たない色に塗装されているはずのパイプが、赤と黄色の2色で塗装されている。

このパイプに遭遇した瞬間、絶対にそんなことはありえ無いにも関わらず、
赤いパイプの中にはケチャップ、
黄色いパイプの中にはマスタードが通っているようにしか見えなかった。

おそらく、これまでの人生の中で「赤+黄色」という色の組み合わせが「ケチャップとマスタード」以外に触れたことが無く、この色の組み合わせを見た途端、連想すべき最優先の答えとして「ケチャップとマスタード」を導き出したのだと思われる。

脳はとにかく眼の前の状況に答えを出す。実際には正しく無いかもしれないが、迷わず答えを出す。
こういう状況に遭遇すると、自分が何に先入観を持っていたのかわかる。
一見くだらないかもしれないが、これはとても興味深い貴重な体験だと思っている。