2011/09/08

パンチによるイノベーション

新しい商品を生み出す際のアプローチとして、既に世の中に存在する「ありふれた」商品を改良して、全く新しい使い方を提案するという方法がある。

これまでのその商品の使われ方のイメージが頭にあるということも相まって、「そういう使い方があったのか!」という驚きの度合いが、とても大きい。上手くはまれば、世の中に対してもより多くのインパクトを与えることができる。

さて、無印良品は結構、今まであった商品に新しい価値を付ける「価値の置き換え」を積極的に試みているイメージがある。
今日、心奪われたのは新商品(未発売)の「切り取り線が作れるパンチ」だ。


以下、r25.jpにあった商品説明文を引用する。

こいつでページの角をパンチすると、指で丸くちぎれる切り取り線を作ることができます。メモ帳であれば使い終わったページの角をちぎっておくことで、何かメモを書き込みたいと思った時に、メモ帳の角をつまむだけで白紙ページをパッと開くことができます。スケジュール帳であれば、1日/1週間が終わるごとにページの角をちぎっておけば、今日/今週のページをサッと開くことができるのです。(http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20110720-00020791-r25

角がちぎれるようになっているものは結構多いが、穴あけパンチによって、どんなノートにもその機能が付けられるようにしたというところが新しい。パンチ穴の形状を変えただけで、そこに新しい価値や使われ方が現われる。

こういうものに出会える機会というのは滅多に無いのだけど、
いつも「どうして自分がそれを思いつけなかったのか」と、とても悔しくなる。その一方でとても嬉しい気持ちにもなりニヤニヤしてしまう。
何度でも書くが、アイデアは尊い。それを生み出す瞬間こそが、人類の最高の営みだ。
ぼくたちはそれに触れることで、ちょっとだけその最高の瞬間をおすそ分けしてもらって、追体験することができる。