2011/09/22

お手本という構造

「絵がうまくなりたい」とか「字がうまくなりたい」という気持ちは日々起こるわけだけど、なかなかどうすればいいか、上手くなるための道筋が分からなくて、日々悶々としている。

こういう時は先人に学ぶと良いのでは無いかと思い、伝統芸能や「習い事」と呼ばれるものの学習プロセスを少し見ていた。
いずれにも共通していたのは、技術の初期段階において、有効なのは「お手本に習う」つまり、熟練された動きをテンプレートとして真似るということだ。

「お手本」の使い方にも二種類ある。「見て真似る」方法と、「なぞって写す」方法だ。

文字を見て真似る場合は、視覚から文字の形を入力して、身体(手)で文字を出力する。
舞踏やスポーツの「型」みたいな身体の動かし方というのも、見て真似る。
この「見て真似る」方法の問題点は、あくまで「見て」真似るため、視覚から入ってきた情報と自分の身体運動を対応させる間に、ノイズが入ってしまうことだ。
なので、できれば硬筆の練習のように「なぞって写す」ことを繰り返すことによって、視覚と身体運動になるべくノイズが無いようにしていくのが良いのではないかと思う。

「型」のようなものをどうやって3次元的になぞれるようにするかっていう技術的な問題が解決されると、学習システムはかなり面白くなりそう。