2011/09/20

本を掘る

いくつか良く行く古本屋を回って、偶然とても素晴らしい本を見つけた時の喜びは、何ものにも代えがたい。
今日もいくつか店を回る中で、とてもいい本を見つけることができた。

冒頭でつい「偶然」と書いたが、たぶんこれは偶然だけでは無いと思う。
コツというか、「いい本に出会うための学習可能な技術」と言えるものがそこにはあるように思えるので、少し考えてみたい。

本は大量にこの世界に存在するわけだから、理論上はすべてを手にとって眺めることは不可能だ。
しかし「いい本」にたどり着くためには、時間的制約がある。そういうことを加味すると、多分以下の3つほど条件が重要になってくるだろう。

1.何をもって自分にとって「いい本」なのか知る。
2.これは「いい本」だということを知識として知っておく
3.1と2の膨大な思考と知識から、推測する術を持つ。

たぶんこれが一番重要だと思うのだけど、1をまずハッキリさせること。自分は何が好きなのか、何にそそられるのか、何を見た時に一番興奮してしまうのかを明確にしよう。「ダイアグラムを見ると興奮する」とか具体的にすればするほど良い。
2は掘り出し物を見逃さないための基礎教養として重要な知識。1を明確にしている間に知ったものとか、雑誌やwebの特集で紹介されていて気になったものとかを、中身やタイトルだけでなく、きちんと検索して書影を見て知っておくこと。書影を知らないと、偶然古本屋で見かけても「あっ!」と思って手に取ることができない。
そして3は言い換えると「これはよさそうだ」というジャケを選ぶセンスを鍛えるということだ。それには、自分のフィルターを高める必要がある。

こういったことを積み重ねていくと、「いい本」に出会える確立が格段に上がると思う。
ぜひ味わって欲しい。掘る楽しさと見つける喜びを。