九州から東京に戻る際に、お土産を買おうと思い、空港のお土産屋で買い物をしていた。
大抵こういう時は甘いものが喜ばれるので、まあ適当に名物っぽいお菓子を買ってお茶を濁すことにしている。
自分用に何か買うということはほとんど無い。
そんな自分が唯一お土産屋でテンションが上がるのは、「いらないキーホルダー」を探す時だ。
地方の名産品や偉人等をモチーフとした、様々なキーホルダーを眺めながらどれが一番いらないかを決める遊びだ。
そこで選抜した「一番いらないキーホルダー」は本当に欲しくなく、もちろん購入することもなかったわけだけだけど、こういう商品を見るといつも思うことがある。
それは、「こんなの欲しがるヤツなんているのかよ」と思えるような「ものすごくいらないキーホルダー」でさえも、誰一人買わないということ無い。誰かしら買う人はいるのだ。
今の会社で働き初めて、いくつか衝撃を受けたことがあるのだが、その中の一つが「どんないらないものでも、売上0というのは(店舗単位ならあるかもしれないが)無い。」というものだ。
「これ本当に売れなかったな」「(自分の立場で言ってはいけないが)これ誰が買うんだよ」みたいなものでさえ、ごくごく僅かかもしれないけれど、誰かは、必ず、お金を出して、買うのだ。
そう、世界中誰一人にも見向きもされないなんて物は無いのだ。
利益を出して、継続していく企業の目的に照らし合わせれば「失敗」なのかもしれないが、
世界は広い。どこかに必ず、自分の想いに応えてくれる人は、いる。
この事実は、とても大事なことだと思う。
この事実は、とても勇気が出ることだと思う。