2011/08/22

鞄を買う

新しい鞄(ポーチ)を買った。蔵前にある小さな店で作られ売られてるものだ。文庫本が一冊入る程度のこの容量がちょうど良く、気持ちがいい。

昨年くらいから、意識的に持ち歩くモノを必要最小限だけに減らそうとしてきた。特に確たる理由は無く、単に気分みたいなものだと勝手に思っているのだが、通勤を徒歩にしたり、歩いて探索するのが好きなので、そこに最適化しようとしたとも言える。

わざわざ容量の小さいモノを選んだのは、鞄によって、持ち物に制約をつけたかったからだ。
サイズに余裕があったりすると、使用頻度はほぼ0に近いにも関わらず、「○○する時にこれはあると便利」と考え、なんでもかんでも鞄に詰め込む羽目になる。
自分も、小さな携帯用のハサミやのり等文具一式を鞄に入れて持ち歩いていたのだが、実際タダの一度も活用されたことは無い。

つまり鞄を変えることで、環境の側から、自分の行動に制約を付けたというわけだ。
思った以上にこの効能は大きい。何しろ色んな文房具を持ち歩きたいと思ったとしても、そもそもペン1本しか入る余裕が無い。しかもそのペンも、軸が太いものは入らない。
環境によって制約が付けられることで、持って行くべき優先順位を改めて見直すことができた。
とりあえずコレがあれば大丈夫というものだけに荷物を絞ることができた。

色んな可能性をあれこれ考慮して様々なものを持ち歩いていた時よりも、何が一番大切か見極め集中することで、余計な事を考えずに済むようになったため、逆に精神的には遥かに自由になった気がする。

制約が人の心を自由にすることもあるのだ。